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多発性肝腫瘍で障害年金をもらう方法

多発性肝腫瘍とは、転移性肝臓がんのことです。
他の臓器のがんが肝臓に転移したもので、初期症状は食欲の低下やからだの重だるさ、発熱などが出ます。
また、がんが進行していくと肝不全の症状が出はじめ、黄疸(からだが黄色くなる)や腹部膨満(腹水がお腹にたまって膨れること)が出ます。

多発性肝腫瘍は障害年金の対象です

多発性肝腫瘍の原因

多発性肝腫瘍の原因は、他の臓器のがんが肝臓に転移することがあげられます。

肝臓はほとんどの血液を取り込んでいるため、がんが転移しやすいのです。

消化管がん・胆のうがん・肺がん・尿路系腫瘍・子宮がんからの順番で肝臓への転移が多いです。

   

多発性肝腫瘍の症状

多発性肝腫瘍の原因は、肝臓へのがんの転移です。

したがって、肝臓がんが発見された時点で、もともとの原因となる他の臓器のがんも進行している場合があります。

肝臓がんの初期症状では、食欲不振・倦怠感・発熱などの症状が出ます。

また、肝臓が肥大して硬化。右上腹部に肝臓が触れて、圧痛が生じることもあります。

なお、肝不全症候も出現してきます。
からだの皮膚の色が黄色くなる「黄疸」と呼ばれる症状からはじまり、息切れ、下痢、歯茎の出血や鼻血、手のひらが赤くなる「手掌紅斑」、首や胸元に赤い発疹ができる「クモ状血管腫」などの症状が出現します。
いずれの症状も肝機能の低下から起こるものです。

また、重度になってくると肝臓でアンモニアが分解できなくなり、からだの中にアンモニアが蓄積してきます。

そのアンモニアが脳にわたると「肝性脳症」という病気になり、記憶力の低下や意欲の低下、昏睡状態に陥ることもあります。

なお、門脈圧も亢進してきます。
門脈とは肝臓につながる大きな血管のことです。

肝硬変になると肝臓に血液が届きにくくなり、門脈圧が亢進します。
その結果、余分な水分がお腹の中にたまり、「腹水による腹部膨満」が生じます。

   

MSDマニュアル

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/04-肝臓と胆嚢の病気/肝臓の腫瘍/転移性肝臓がん

MSDマニュアル

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/02-肝胆道疾患/肝腫瘤および肉芽腫/転移性肝癌

     

障害年金とは?

障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、 受け取ることができる年金です。

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
病気やけがで初めて医師または歯科医師の診療を受けたときに 国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。
障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度があります。

障害基礎年金【対象】
・初診日が国民年金加入期間の方
・初診日が、20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満の方で年金制度に加入していない期間の方
・老齢基礎年金を繰り上げて受給している方は除く
【要件】参考:クリアすべき要件
・保険料の納付要件を満たしていること
・20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、 納付要件不要
・障害の状態が、障害等級表の1級または2級に該当していること
【支給額】参考:障害年金の金額
1級 1,020,000円
2級 816,000円
その他、子の加算あり
障害厚生年金【対象】
・初診日が厚生年金保険加入期間の方
【要件】参考:クリアすべき要件
・保険料の納付要件を満たしていること
・障害の状態が、障害等級表の1級から3級のいずれかに該当していること
【支給額】参考:障害年金の金額
1級 報酬比例の年金額×1.25+障害基礎年金1級
2級 報酬比例の年金額+障害基礎年金2級
3級 報酬比例の年金額(最低保障612,000円)
その他、1,2級は配偶者の加算あり
障害手当金【対象】
・初診日が厚生年金保険加入期間の方
・国民年金、厚生年金または共済年金を受給している方を除く
【要件】参考:クリアすべき要件
・保険料の納付要件を満たしていること
・初診日から5年以内に治って(症状が固定して)いること
・治った日に障害厚生年金を受け取ることができる状態よりも軽いこと
・障害等級表に定める障害の状態であること
【支給額】参考:障害年金の金額
報酬比例の年金額×2(最低保障1,224,000円)

   

多発性肝腫瘍の障害年金認定基準

障害年金認定基準によると、肝疾患による障害の認定の対象は、慢性かつびまん性の肝疾患の結果生じた肝硬変症及びそれに付随する病態(食道・胃などの静脈瘤、特発性細菌性腹膜炎、肝がんを含む。)とされています。

肝がんについては、肝機能の検査項目及び臨床所見の異常に加えて、肝がんによる障害を考慮し、悪性新生物による障害の認定要領により認定されます。

ただし、検査項目及び臨床所見の異常が認められない場合もあるので、その際は、悪性新生物による障害の認定要領により認定されます。

参考記事:障害年金は何を基準に決めるの?(悪性新生物)

   

肝疾患の障害

障害の程度障害の状態
1級〈重症度判定〉の検査成績及び臨床所見のうち高度異常を3つ以上示すもの又は高度異常を2つ及び中等度の異常を2つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
2級〈重症度判定〉の検査成績及び臨床所見のうち中等度又は高度の異常を3つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
3級〈重症度判定〉の検査成績及び臨床所見のうち中等度又は高度の異常を2つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
日本年金機構HP:https://www.nenkin.go.jp/index.html

   

◇重症度判定

検査項目/臨床所見基準値中等度の異常高度異常
血清総ビリルビン (mg/dl)0.3~1.22.0以上3.0以下3.0超
血清アルブミン (g/dl) (BCG法)4.2~5.13.0以上3.5以下3.0未満
血小板数 (万/μl)13~355以上10未満5未満
プロトロンビン 時間(PT)(%)70超~13040以上70以下40未満
腹水腹水あり難治性腹水あり
脳症(昏睡度分類)Ⅰ度Ⅱ度以上
日本年金機構HP:https://www.nenkin.go.jp/index.html

   

◇昏睡度分類

昏睡度精神症状参考事項
睡眠―覚醒リズムに逆転。 多幸気分ときに抑うつ状態。 だらしなく、気にとめない態度。あとで振り返ってみて判定できる。
指南力(時、場所)障害、 物をとり違える(confusion) 異常行動 (例:お金をまく、 化粧品をゴミ箱に捨てるなど) ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し会話が出来る) 無礼な言動があったりするが、他人の指示には従う態度を見せる。興奮状態がない。 尿便失禁がない。 羽ばたき振戦あり。
しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴い、反抗的態度をみせる。 嗜眠状態(ほとんど眠っている)。 外的刺激で開眼しうるが、他人の指示には従わない、または従えない(簡単な命令には応じえる)。羽ばたき振戦あり。 (患者の協力がえられる場合) 指南力は高度に障害。
昏眠(完全な意識の消失)。 痛み刺激に反応する。刺激に対して、払いのける動作、顔をしかめるなどがみられる。
深昏睡 痛み刺激にもまったく反応しない。
日本年金機構HP:https://www.nenkin.go.jp/index.html

   

◇一般状態区分表

区分一般状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
日本年金機構HP:https://www.nenkin.go.jp/index.html

   

多発性肝腫瘍で障害年金を受給するためのポイント

先に述べた通り、多発性肝腫瘍については、検査項目や臨床所見の異常に加えて、悪性新生物による障害の認定要領により認定するとされています。

そこで、肝疾患の診断書と悪性新生物の診断書はその様式が異なります。

日本年金機構HP:https://www.nenkin.go.jp/index.html

   

どちらの診断書を提出するか(もしくは両方提出)については、ご本人様の症状や重症度をより詳しく具体的に記載できる方を選択すると良いでしょう。

その辺りは、主治医とご相談のうえ決めてくださいね。

   

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