双極性感情障害で障害厚生年金2級を受給した事例
精神の障害
【もくじ】
発病から20年近く経過した方です。
メンタルクリニックを転々としており、初診日を確定することに苦労しました。
傷病名・決定内容
◇ 双極性感情障害
◇ 障害厚生年金2級
ご依頼の経緯
ご本人様は、ご依頼いただいた当初は入退院を繰り返しており、家事や育児が全くできない状態でした。
状況を不安視したご主人様が障害年金の制度を知り、知人の社労士を経由してご紹介いただいた案件です。
ポイント
・初診日
発病時の症状はパニック発作でした。
すぐにメンタルクリニックを受診した記憶はあるものの、病院名が思い出せません。
その病院も1年程度で転院し、以後20年に亘り何度も転院を繰り返しています。
初診時に国民年金だったか厚生年金だったかの記憶もありません。
この様なケースは、とにかく記憶を元に1件1件、可能性のあるメンタルクリニックを訪問します。
大体の場所や最寄り駅くらいの情報しか無い場合もあります(・_・;
そして、ついに見つけました!!
が・・
既にカルテは破棄されており(そりゃそうですよね・・)、受診日しか分からないという状態です。
それでも、受診した病院はメンタクリニックです。
通常は、メンタル疾患以外の症状で受診することはないですよね。
この様に「何らかのメンタル疾患で受診したことが推察される場合」は、受診内容が残っていなくても受診したという事実が確認できれば、初診日として認められるケースが多いです。
ご本人様は、初診日時点で厚生年金に加入していたことも分かり、障害厚生年金として請求することができました。
【参考記事】障害年金の初診日が証明できない場合はどうしたら良いの?
・診断書
診断書を作成した病院は、まだ1年程度の通院歴でした。
ご本人様の今までの病歴や受診歴については、初診時に本人から聴取した内容や紹介状(あれば)内容以上のものは持っていません。
従って、病院にただ診断書を渡しただけでは、現状に即した内容で書いていただくことが難しくなります。
診断書を依頼する際は、発病から現在までの受診歴や症状、職歴などを改めてお伝えし、正しく記載いただきます。
まとめ
障害年金を請求する際に、初診日のところでつまずき、前に進めない方が多いのではないでしょうか。
何件も問い合わせるうちに、「もういいや」と心が折れてしまうこともありますよね。
本件のように、カルテは無いけど受診日は分かるケースは珍しくありません。
諦めずにほんの少しの可能性にもかけてみることをお勧めします。