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重症筋無力症で障害年金をもらう方法

重症筋無力症で障害年金をもらう方法について病気の詳細や認定基準、請求方法などを解説していきます。

重症筋無力症の方で障害年金の請求を検討している方は、認定基準をきちんと理解してから手続きを行いましょう。

重症筋無力症について

重症筋無力症とは身体の様々な部位の筋肉の力が低下してしまう自己免疫疾患です。

この重症筋無力症は厚生労働省が指定する特定疾患の1つでもあり、患者数は全国で約3万人です。

主な症状として筋肉がうまく使えず筋力が衰えていくため、食べ物を飲み込みにくい、手足の筋力低下などが挙げられ、重症化すると呼吸筋がうまく働かず呼吸困難に陥る可能性もでてきます。

  

障害年金について

障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、 受け取ることができる年金です。

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
病気やけがで初めて医師または歯科医師の診療を受けたときに 国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。
障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度があります。

障害基礎年金【対象】
・初診日が国民年金加入期間の方
・初診日が、20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満の方で年金制度に加入していない期間の方
・老齢基礎年金を繰り上げて受給している方は除く
【要件】参考:クリアすべき要件
・保険料の納付要件を満たしていること
・20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、 納付要件不要
・障害の状態が、障害等級表の1級または2級に該当していること
【支給額】参考:障害年金の金額
1級 1,020,000円
2級 816,000円
その他、子の加算あり
障害厚生年金【対象】
・初診日が厚生年金保険加入期間の方
【要件】参考:クリアすべき要件
・保険料の納付要件を満たしていること
・障害の状態が、障害等級表の1級から3級のいずれかに該当していること
【支給額】参考:障害年金の金額
1級 報酬比例の年金額×1.25+障害基礎年金1級
2級 報酬比例の年金額+障害基礎年金2級
3級 報酬比例の年金額(最低保障612,000円)
その他、1,2級は配偶者の加算あり
障害手当金【対象】
・初診日が厚生年金保険加入期間の方
・国民年金、厚生年金または共済年金を受給している方を除く
【要件】参考:クリアすべき要件
・保険料の納付要件を満たしていること
・初診日から5年以内に治って(症状が固定して)いること
・治った日に障害厚生年金を受け取ることができる状態よりも軽いこと
・障害等級表に定める障害の状態であること
【支給額】参考:障害年金の金額
報酬比例の年金額×2(最低保障1,224,000円)

   

重症筋無力症の障害年金認定基準

障害年金の請求には障害の状態の確認が必要となります。
障害の状態が1級〜3級、または障害手当金のどこに該当するのかを知っておきましょう。

重症筋無力症の障害年金認定基準に関しては以下の表と解説を参考にしてください。

障害の程度障害の状態
1級1.一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの
2.四肢の機能に相当程度の障害を残すもの
2級1.一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
2.四肢に機能障害を残すもの
3級一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの

用語の解説をしていきます。

「用を全く廃したもの」…日常生活における動作の全てが一人で出来ないまたはそれに近い状態
「相当程度の障害を残すもの」…日常生活における動作の多くが一人で出来ないまたは一人でできるが非常に不自由な状態
「機能障害を残すもの」…日常生活における動作の一部が一人で出来ないまたは一人でできるがやや不自由な状態

わかりやすくまとめると・・・

1級…一人で日常生活を送れない
2級…一人で日常生活を送るには非常に不自由
3級…一人で日常生活を送るにはやや不自由

このようになります。

また、重症筋無力症の状態が上肢のみ、下肢のみ等の一部だけに限られている場合は認定基準が異なりますので注意してください。

  

診断書

障害年金を請求するには診断書の提出が必要となります。

この診断書により障害等級が決定しますので、その時の病状を担当医の方にしっかりと理解してもらい正確な診断書を書いてもらいましょう。

◇ 筋力低下が主な症状となるため、⑯「関節可動域及び筋力」については、記入漏れがないようご注意ください。

◇ 筋力の程度については、⑯欄だけではなく⑱「日常生活における動作の障害の程度」の内容も非常に重要です。
測定値ではなく、一人でどこまでこなせるかを○△×で表すことになります。
ご自身の日常動作について、補助用具を使用しない状態でしっかり判断してもらってください。

◇ 重症筋無力症については、まぶたが下がる(眼瞼下垂)症状や物が二重に見える(複視)症状、嚥下や構音障害、などを合併しているケースが多いです。
診断書に項目が設けられていない身体症状については、⑳欄や㉓欄を使ってより詳しく記入してもらってください。

  

日本年金機構H Pより:https://www.nenkin.go.jp/index.html

  

まとめ

重症筋無力症で障害年金をもらう方法について解説しました。

診断書に書いてある内容は専門用語ばかりではありません。

ご自分の目でをきちんと確認し、ご自身の抱える症状が細かく反映されているかをチェックしてくださいね。

  

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